女性の3割が「熟年離婚」否定せず−。三菱グループのダイヤ高齢社会研究財団(東京)が、全国の40、50代の正社員約5千人を調査したところ、こんな結果が出た。
男性は退職後「妻との改善」を望むも、女性は「友人との関係」を優先するとの調査結果も。夫婦間の意識のすれ違いが浮き彫りになり、男性の悲哀が感じられる。(社会部 天野健作)

■自由に人生を…女性は「卒婚」も否定せず

同財団はこれまで、「介護」を中心に調査研究してきたが、今回初めて「経済」をテーマにインターネットを通じてアンケートを実施した。

その中で、完全引退後に希望する夫婦の関係を選択形式で尋ねたところ、「自宅では一緒だが外に別々の趣味を持つ」が男女とも最多で、ほぼ半数が選んだ。
「1日の大半を一緒に過ごす」も3割ほど選び、夫婦の時間を大切にしたいと考える人が多かった。

しかし、熟年離婚について、可能性を否定しなかった人は、男性が19・8%に対し、女性は28・9%。「そもそも理解できない」という完全否定は男性が28・5%に対し、女性は14・9%で、倍近くの意識の差があった。
婚姻関係を維持しながら別居するなどしてそれぞれ自由に人生を送る「卒婚」についても、女性の32・4%が理解を示しており、男性の20・2%より多かった。

■男性は「会社の付き合い」中心

定年後の生活に備え、現在準備中または既にできていることのトップは、男女とも「貯蓄」(男性52・7%、女性58%)だった。
しかし、男性の2位が「配偶者(妻)との十分なコミュニケーション」だったにもかかわらず、女性の2位は「老後の住居の確保」。女性の夫とのコミュニケーションへの興味は、男性の半分以下にとどまり、むしろ「友達づくり」の方が高い。

同様に、完全引退後に生活の中心にしたいものは、男女とも「旅行」がトップだったものの、それを誰と行きたいか尋ねたところ、女性の半数が「友人」と回答。男性は9割以上が「妻」と答えており、夫婦間のちぐはぐな感じが興味深い。

こうした男女間のすれ違いについて、同財団の森義博企画調査部長は「男性は長い間、会社内での付き合いが中心で、定年後に妻しか関係がなくなる人もいる。
仕事のつながりだけでなく、定年前に友人作りや他に居場所をつくっていくことが必要になる」と話した。

■晩婚化で引退できない?

調査では、定年後の働き方や金銭問題にも触れている。
定年延長や再雇用制度も整ってきているが、「引退をしたくない」と答えた人は、男女とも4人に1人に上る。引退を望まない割合は、配偶者のいる男性が相対的に低く、女性や配偶者のいない男性が高いという現象が確認された。

同財団は「引退して家族との時間を大切にしたいという思いの表れと想像される」と分析。60代前半に働くと予想する男性の1割が、「子供の学費のため」と答えており、同財団は「今後さらに晩婚化が進めばこの割合はより高くなる」とみている。

完全引退を希望する年齢の平均は66・7歳。アンケートでは保有資産についても尋ねており、金融資産を多く保有する人ほど早めの引退を希望する割合が高かった。
60歳以降の働き方では、60代前半に働きたい男性の7割、女性の6割が「フルタイム」を希望していることが判明した。ただ、会社の都合や身体の健康などで、現実的にフルタイムは難しく、「パートタイムになるだろう」と予想する人も少なくなかった。

年齢が高まるにつれ、勤めではなく、「自営」で収入を得たいと考える人の割合も上昇し、脱サラを目指す人も多かった。

●熟年離婚=一般的に結婚期間20年を超える夫婦が別れること。夫が定年退職で家にいる時間が長いという理由が多い。厚生労働省の調べで、昭和50年は6810組だったが、平成2年に2万1718組、13年に4万2992組、28年は3万7604組だった。

退職後の男女意識調査
http://www.sankei.com/images/news/170808/lif1708080003-p1.jpg

ダイヤ高齢社会研究財団
「40代・50代正社員の退職・引退に向けた意識に関する調査」報告書
http://dia.or.jp/disperse/questionnaire/pdf/questionnaire_20170725.pdf

産経ニュース 2017.8.8 07:00
http://www.sankei.com/life/news/170808/lif1708080003-n1.html 

★1が立った時間 2017/08/08(火) 12:21:43.71
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