昔話「桃太郎」を題材にした模擬裁判に挑戦する小学生=15日午後、千葉地裁
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 裁判所を身近に感じてもらおうと千葉地裁は15日、小学生対象の模擬裁判イベントを開いた。参加した子どもたちは、昔話「桃太郎」を題材にした本番さながらの裁判を通じて裁判所の役割を再認識していた。

 夏休みに毎年開催している人気のイベントで、今回も募集開始1時間で定員に達した。千葉県内から31組約60人の親子が参加した。

 模擬裁判では、子どもたちが「桃太郎強盗致傷事件」の評定に挑戦。被告人の桃太郎は、村人から借金代わりに米俵を取り立てた赤鬼を木刀で脅して転倒させ、骨折させた−として強盗致傷の罪に問われた。

 子どもたちは桃太郎や赤鬼、裁判官や検察官などに分かれ、本番さながらの証人尋問などを展開。論告で検察側が「無理やり米を奪い返す行為は危険で結果も重大」として懲役7年を求刑したのに対し、最終弁論で弁護側は「村の救急隊長の役割として取り返した」として無罪を主張。合議の結果、桃太郎に無罪判決が言い渡された。

 同事件で初の無罪判決を言い渡した裁判官役の八千代市立萱田南小6年、谷川蒼太君(12)は「被告人に向かって話すのは緊張した。正当行為など知らない言葉がたくさん。もっと調べてみたい」と目を輝かせていた。

配信2017年8月16日 05:00
千葉日報
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