京都市左京区の宝ケ池で市民に親しまれ、今年1月に死んだガチョウが、このほど剥製として生まれ変わった。宝が池公園の子どもの楽園管理事務所で展示されており、毎日のように市民が訪れるなど、往時と変わらない人気を集めている。

 宝ケ池には15年以上前から2羽のガチョウがすみ着き、3年前に1羽だけになってからも市民から「ガーちゃん」「ガー子」などと呼ばれ、愛されてきた。今年1月9日の早朝に死んでいるのを、長年見守ってきた市民の1人が見つけ、同事務所に持ち込んだ。

 亡きがらは幸いにも野生動物に荒らされることなく、きれいな姿のまま回収できたため、同楽園を管理する市緑化協会が環境学習に役立てる目的で、剥製にして残すことにした。

 剥製は5月から同事務所のロビーに展示されているが、今もほぼ毎日、市民が会いに訪れ、羽根に付いたほこりを払ったり、花を供えたりしてかわいがっている。

 ガチョウの亡きがらを保護した女性(70)は「みんなに愛されたガーちゃんが、まるで生きているような姿で残してもらえて、本当にうれしい」と喜ぶ。同事務所の稲垣茂所長は「宝ケ池のアイドルだっただけあって、今も訪れる人は絶えない。ぜひ多くの人に見に来てもらいたい」と話している。

http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20170817000051
【 2017年08月17日 12時33分 】京都新聞

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宝ケ池で市民に長年愛され、剥製として生まれ変わったガチョウ(京都市左京区・宝が池公園子どもの楽園管理事務所)