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2017/08/19(土) 11:24:49.45ID:CAP_USER9毎日新聞 2017年8月19日 10時43分(最終更新 8月19日 11時09分)
特定外来生物のアルゼンチンアリ=坂本佳子・国立環境研究所研究員提供
特定外来生物のアルゼンチンアリ=坂本佳子・国立環境研究所研究員提供
国立環境研究所など 世界で初めて
南米原産の外来生物「アルゼンチンアリ」を特定の地域で根絶させる手法を世界で初めて確立したと、国立環境研究所(国環研、茨城県つくば市)などが発表した。駆除期間を計算で的確に設定するもので、国内各地で確認が相次いでいるヒアリが定着した場合に同じ手法を応用できるという。英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
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アルゼンチンアリは国内では1993年、広島県廿日市市で定着が初めて確認され、西日本を中心に分布が拡大している。外来生物法の「特定外来生物」に指定され、農業被害や在来アリを駆逐するなどの影響が出ている。繁殖力が非常に高く、攻撃性が強いなど、ヒアリとよく似た性質を持つ。
国環研などは、アルゼンチンアリの定着が確認された東京都の臨海部である大田区東海と同区城南島の2地域で、粘着シートを仕掛けて生息範囲を特定。その範囲内の道路や建物沿いに毒餌を5〜10メートル間隔で設置して毎月交換したり、巣に液体の農薬を直接散布したりして、駆除を行った。
駆除する期間については、打ち切る時期を誤ると、見逃したアリが再増殖したり、既に根絶しているのに余計な費用をかけ続けたりするリスクがある。国環研などは確認されなくなった後も含めて約5年分の監視データを分析し、「ここまで駆除を続ければ根絶したと言える」と評価できる計算方法を開発。東海は駆除開始から3年2カ月、城南島は3年6カ月で根絶できたと判断した。
根絶した2地域では現在も再増殖は確認されていない。国環研の坂本佳子研究員は「定期的に毒餌を設置するなど手間はかかるが、確実な駆除法だ。根絶を判断する計算方法は他の外来種対策にも応用できる」と話している。【大場あい】