0001岩海苔ジョニー ★
2017/08/21(月) 06:43:49.37ID:CAP_USER9スーパーのビール価格が少しずつ値下がりしている。スーパーの安売り規制強化で六月に価格が急騰したが、夏場の需要期に合わせてスーパーが特売をかけたためだ。ただ、規制強化前と比べれば一割ほど高い水準が続いている。ビールのおいしい季節だが、消費者は「負担増」を改めて実感せざるをえない状況になっている。(白山泉)
六月上旬に一時、千百五十六円まで上がっていた「アサヒスーパードライ」の六缶パックの価格は、七月三十一日の週には四十四円(4%)安くなった。購買データ分析会社によると発泡酒の「淡麗極上 生」や、第三のビールの「クリアアサヒ」も六月上旬に比べ2〜3%値下がりしている。
ビール安売りの罰則を強化する改正酒税法は六月に規制が導入された。販売免許取り消しも含む厳しい規制に業界の警戒は一気に強まった。取り締まりを恐れてメーカー各社は「販売奨励金(リベート)」を削減、スーパーもチラシに安売りの目玉としてビールを載せるのを避けていた。
だが、ここへきて、メーカーや小売店は他の店舗や国税庁の動向を見ながら、「特売解禁」に徐々に動いている。スーパーでは六月下旬ごろから、店頭でビールの棚を広げたほか、六缶パックにおまけを付けるなど、夏場の売り時を狙い販売促進に出ている。
だが、値下がりは限定的。ビールの六缶パックは昨年には平均で千十円程度だった。今年七月下旬には一割も高い約千百十円となっており、一本あたり十五円以上高くなっている計算だ。
値段の高止まりに伴い、売り上げも芳しくない。首都圏に展開するスーパーは「チューハイやリキュールに流れて、ビールの販売は一割落ちた」と、「ビール離れ」を口にする。メーカーのキリンも「七月下旬からの天候不順も重なり、ビール類の売り上げは5%落ち込んでいる」という。
改正酒税法ではメーカーがスーパーに安売りの原資として渡す販売奨励金も適正化が求められ、各社は年明けから奨励金を減額。ビール類は軒並み一割以上、値上がりした。
政府は昨年末、発泡酒と第三のビールを増税してビールを減税する内容の酒税の税率一本化を決めた。一本(三百五十ミリリットル缶)あたりのビールの減税幅は、二〇年十月に七円、二三年に一三・六五円、二六年に二二・七五円となる。しかし、ビールの安売り規制強化によって、その恩恵は大半が相殺されている。
<酒類の安売り規制強化> ビールなど酒類の安売りを取り締まる改正酒税法が2016年5月に成立し、今年6月に施行された。「地元の名士」が多い中小酒販店の要望を受け、自民党を中心とする議員連盟が法改正を主導。仕入れ値に人件費などを加えた「総販売原価」よりも安い価格で継続的に販売することを禁止し、酒類販売の免許取り消しの罰則も盛り込んだ。安売りの原資となるメーカーのリベートにも規制をかけたが、明確な価格水準は示していない。小売店は国税庁による厳しい罰則を恐れて、ビール類の店頭価格を大幅に引き上げた。