茨城県知事選挙は27日に投票が行われ、自民党と公明党が推薦する新人の大井川和彦氏が、全国最多の7期目を目指した現職を破り、初めての当選を果たしました。

大井川氏は53歳。経済産業省の職員やIT企業の役員、それに動画配信サイトの運営会社の役員を務めました。

選挙戦で、大井川氏は、6期24年務めた現職の多選を批判し、民間の経営感覚を取り入れながら県政の刷新を図ると訴えました。

その結果、推薦を受けた自民党や公明党の支持層に加え、支持政党を持たない無党派層からも一定の支持を集め、初めての当選を果たしました。

今回の選挙は、10月に衆議院の3つの補欠選挙を控える中、今月3日の内閣改造後、初めて行われた大型地方選挙としても結果が注目されていました。
大井川氏は「これから10年先の茨城を見据えた訴えが支持を得たと思う。人口減少対策がこれからの茨城県にとって最大の課題だ。
他の県と横並びではない独自の輝きのある茨城県をつくりたい。皆さんのエネルギーを感じ、身の引き締まる思いだ」と述べました。
7回目の当選を逃した現職の橋本昌氏は「必ずやもう一度、知事として働けるものと信じてやってきたが、残念ながら結果は違ってしまった。
今後、改めて政治活動をやるということはないと思う」と述べました。

自民 選対委員長「非常によい結果」

自民党の塩谷選挙対策委員長は、党本部で、記者団に対し、「内閣改造や党役員人事のあと最初の大型地方選挙で、
全力を挙げて『何としても勝利を』ということで戦ってきたので、10月に衆議院の補欠選挙も控えている中で非常によい結果だ。

今回、自民・公明両党で協力して結果が出たので、より一層協力を強め、国政選挙でも勝利に向けて努力したい」と述べました。
公明 選対委員長「自公協力が勝因」
公明党の斉藤選挙対策委員長は「多選への批判と、自民・公明両党の協力がうまくかみ合ったことが、勝利に大きく貢献した。
一方で、謙虚に政権運営をしていこうという態勢が緩んではならず、勝ってかぶとの緒を締めなくてはいけない。
自民・公明両党がしっかり協力する態勢を作らないと勝てないことが、今回の選挙でよくわかったので、10月の衆議院の3つの補欠選挙では、
そういう態勢をつくっていきたい」とするコメントを出しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170827/k10011114871000.html