トルコ カタールへのハッカー逮捕「親イラン発言」関与か
2017年8月27日 17時46分(最終更新 8月27日 19時25分)
https://mainichi.jp/articles/20170828/k00/00m/030/010000c

 【カイロ篠田航一】カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは25日、カタール国営通信をハッカー攻撃した疑いでトルコの捜査当局が容疑者5人を逮捕したと伝えた。容疑者らは、サウジアラビアなどによる対カタール断交の一因とされるカタール・タミム首長の「親イラン発言」が5月に国営通信で流れた一件に関与したと見られている。

 タミム首長が「イランと敵対するのは賢明でない」と述べたとされる記事がカタール国営通信のウェブサイトに掲載され、中東のメディアが一斉に引用。その後、イランと敵対するサウジやエジプトなどが6月に断交を発表し、国境封鎖や航空機の往来停止などに踏み切った。

 カタール国営通信は「ハッカー攻撃を受け偽ニュースが流された」と主張し、問題の記事は捏造(ねつぞう)されたものだと訴えていた。
 断交後、ロシアやアラブ首長国連邦(UAE)からのサイバー攻撃の可能性を米メディアが報じるなど、情報は錯綜(さくそう)している。アルジャジーラによると、カタール検察幹部は25日、「友好国のトルコから容疑者逮捕の連絡があった。カタール検察はトルコ当局と共同で事件を捜査している」と述べた。