安倍首相が衆議院を解散する意向を与野党幹部に伝えたことを受け、各党は選挙準備を加速させています。選挙となれば、7月に設立された新たな政治団体「日本ファーストの会」の勢いが全国にどこまで広がるかが注目ポイントのひとつとなりますが、週末、大阪でも「ファースト」を名乗る政治団体が大阪摂津市の市議会議員選挙に挑みました。東京の勢いそのまま…という結果となったのでしょうか?

 週末、突然永田町で吹き始めた解散風。安倍首相が今月28日召集の臨時国会冒頭を念頭に衆議院を解散する意向を与党幹部に伝え、来月10日公示、22日投票の日程が有力視されています。

 そんな中、与野党ともにその動向を注視しているのが、7月の東京都議選で圧勝した「都民ファーストの会」と連動する「日本ファーストの会」の動きです。16日(土)には代表をつとめる若狭勝衆議院議員が、国政での候補者選びも視野に政治塾「輝照塾」を開講しました。その勢いは大阪にも及んでいます。

 「市民ファーストの会にご支援ください。市民ファーストの会頑張ります」(街宣車)

 この週末、大阪府摂津市で市議会議員の選挙が行われました。期間中、「市民ファーストの会」を連呼する街宣車。一体どんな団体なのでしょうか?

 「市民ファーストの会」代表・大澤千恵子さん(49)。大沢さんは元摂津市議で、今年6月、政治団体「市民ファーストの会」を立ち上げました。

 Q.なぜファーストという名前に?
 「小池塾に行かせてもらった。しがらみ政治と既得権益と自民党の古い体質を打破した。そこは小池さんと同じ思いで、この摂津も古い政治が本当に残っているところですので」(「市民ファーストの会」代表 大澤千恵子さん)

 JNNが調べたところ、小池百合子東京都知事が「都民ファーストの会」を立ち上げて以降、「ファースト」と名のつく政治団体や会派は全国で少なくとも46設立されていることがわかりました。この中には「本家」とは全く関係のない団体もあります。

 こうした動きについて、日本ファーストの会の若狭衆議院議員は…

 Q.ファーストを名乗る団体がたくさん出てきているが?
 「それぞれファーストという名をつけてるのは私は承知はしていない」(若狭勝衆議院議員)

 再び、小池百合子東京都知事の政治塾に参加し、その思いに共感したという大澤さん。東京の都民ファーストの会との連携はないそうですが、若狭勝衆議院議員からは熱い応援を受けていると言います。

 「市民ファーストの会のタスキをして、若狭さんの衆議院議員の事務所へ行って(写真を)撮らせてもらって『全く自分たちがやろうとしてることと同じだから応援してます』と」(大澤千恵子さん)

 大澤さんは摂津市の市議会議員選挙に自分を含め4人の候補者を擁立。定数19に対し、27人が立候補する激戦となりました。大澤さん以外の3人は元会社員などで政治経験は全くありません。市民は一体どう見ているのでしょうか?

 「ほんまに小池さんの了承があるのかよくわからない」(市民)
 「東京の二番煎じみたいな感じがした」

 そして迎えた17日の投開票。台風の影響もあり投票率は43.77パーセントと低調でしたが、大澤さんの自宅にはメンバーが集結し結果を見守りました。そこへ、続々と開票情報が入ってきます。

 「維新3人800で、あとの2人が400です」

 そして票が確定した11時半…

 「60しかない。ショックやなー」(吉永豊貴さん)

 結果、4人全員があえなく落選しました。

 「『市民ファースト』という部分がタイミングも悪くて、あちらこちらで偽物みたいなものが出てきて…でも中身を見ていただきたい」(大澤千恵子さん)

 来月22日投票の日程が有力視される解散・総選挙。全国で「ファースト」旋風が吹き荒れるかどうかは未知数です。

配信09/18 21:02
MBSニュース
http://www.mbs.jp/news/kansai/20170918/00000050.shtml09/18 21:02