衆院選公示を目前に控え、九州で希望の党から離れる公認候補が相次いでいる。7日は佐賀1区の前職原口一博氏が無所属で出馬すると表明。大分3区の新人浦野英樹氏は立候補を取りやめた。希望の党の公約と政治路線に賛同できないことや、野党候補一本化の流れが背景にあるようだ。

 突然の表明だった。原口氏は7日朝、佐賀県鳥栖市の支持者を前に「無所属で戦うことにした」「政治は信頼。自分が思っていることと違うことは言えない」と述べ、理解を求めた。

 6日夜の立候補予定者の公開討論会で、改憲について考えを聞かれた。希望の公約は「憲法9条を含めた改正論議を進める」。原口氏の政治信条とは一致しないため、「不戦の誓いを書き込むなど平和主義を守るなら賛成」と苦しい回答に終始した。

 関係者によると、事務所に戻る車中で無所属を決断した。討論会で「心が折れた」とみる。同じ日の国政報告会で「私が希望の党を引っ張る」と宣言したばかりだった。

 7日夜の記者会見では、希望公認で比例代表九州ブロックに出馬する中山成彬元文部科学相が「首相指名は安倍首相が良い」と発言したことに触れ、安倍政権に対する姿勢を「絶対譲れない」理由に挙げた。共産党は1区の立候補予定者の取り下げを検討している。

 浦野氏は大分県別府市で記者会見し「安倍1強体制を崩すために、あえて撤退する」と声を絞り出した。

 大分3区では5日、社民党、民主党と渡り歩いた元職横光克彦氏が立憲民主党から出馬することが判明した。すると、浦野氏が支援を求めていた連合大分が横光氏を推薦し、共産党は新人の擁立取り下げを決定。自民党前職の岩屋毅氏に対抗する野党勢力一本化の機運が一気に高まった。

 「与野党が拮抗(きっこう)するために大局に立った」。浦野氏は自分に言い聞かせるように語った。

 希望は3日から公認候補を発表しているが、九州で公認を辞退したのは、宮崎1区の元職道休誠一郎氏を含め3人になった。

 希望は公約の発表前に、公認の条件として「公約順守」を求めた。民進党から希望に移った立候補予定者の中には、希望で戦うことへの葛藤が消えない人もいる。九州の元職の一人は、街頭演説で希望ののぼりを立てないようにしている。ある陣営幹部は「所属政党を悩んでも、もう時間がない」と話す。

配信 2017/10/08
西日本新聞朝刊
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/representatives_election_2017_kyushu/article/364452/

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