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アフリカの島国、マダガスカルで、この夏から感染症のペストが流行していて、これまでに94人が死亡しました。WHO=世界保健機関は、例年に比べて流行の時期が早く、人口が集中する都市部で感染が拡大しているとして、対策を急いでいます。

WHOが20日、発表したところによりますと、マダガスカルでは、ことし8月以降、感染症のペストが流行していて、これまでに94人が死亡したほか、感染の疑いがある人は、1153人に上っているということです。

ペストは、ネズミなどの小動物からノミを介して広がる感染症で、発熱やおう吐などの症状が出て致死率は30%以上とされています。

マダガスカルでは、3年前にもペストが流行して40人が死亡していますが、ことしは例年に比べて流行の時期が早く、首都のアンタナナリボなど人口が集中する都市部で感染が拡大しており、ヒトからヒトに感染し最も致死率が高い「肺ペスト」の患者が多くなっています。

このためWHOは、保健士など2000人を動員して感染ルートの特定を進めるとともに、5000人分の抗生物質など医薬品を現地に送りました。

WHOは、マダガスカル国外に感染が拡大する危険性は低いとしたうえで、「抗生物質がないエボラ出血熱などとは違って、ペストは、感染ルートを特定し、抗生物質や予防薬を投与できれば、比較的早く感染の拡大を抑制できる」としていて、対策を急いでいます。

10月21日 4時39分