JRの赤字見通し 100億円超

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/sapporo/7005354701.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

JR北海道は北海道新幹線で売り上げが伸び悩んでいることなどから、
今年度のグループ全体の最終的な損益は110億円の赤字と、2年連続で100億を超える
大幅な赤字となる見通しを明らかにしました。

JR北海道は、7日に発表したことし9月末までの中間決算で今年度の決算の見通しを示しました。
それによりますと、グループ全体での1年間の売り上げはホテル事業など鉄道以外の分野で
収入が増えることなどから、昨年度並みを見込んでいます。
しかし、去年、開業した北海道新幹線で売り上げが伸び悩んでいることや、
老朽化に伴うトンネルや橋などの修繕費が膨らむことから、最終的な損益は110億円の赤字となる見込みです。

前の年度の決算では台風被害の復旧費用がかさんで過去最大の148億円の赤字となっていて、
2期連続で100億円を超える大幅な赤字となる見通しとなっています。

一方、JR北海道が単独では維持することが困難だとしている区間の昨年度の収支は
全体で赤字が拡大していて、厳しい経営状況があらためて浮き彫りとなっています。
小山俊幸専務は会見で、
「このままではJR北海道グループとしても存続していけないので、
単独で維持が困難な路線について地元に理解をいただきながら話を進めたい」と述べました。

【“単独維持困難”収支は】
JR北海道が単独では維持することが困難だとしている路線の収支を個別にみていきます。
()の中は前年度との増減で、これが「+」の場合は「赤字幅が減った」、つまり「改善した」ことを意味します。
まず、JRが鉄道を廃止してバスなどへの転換を進めたいとしている区間です。
学園都市線の北海道医療大学と新十津川の間は3億6000万円(−1600万円)、
根室線の富良野と新得の間は8億8000万円(+9100万円)、
留萌線の深川と留萌の間は6億7000万円の(+1100万円)で、
いずれも赤字となっています。
学園都市線で()内が「−」、つまり赤字幅が拡大しています。

一方、JRが地元自治体などと費用負担を協議したいとしている8つの区間です。
宗谷線の名寄と稚内の間は26億7000万円(−1億3100万円)、
石北線の新旭川と網走の間は39億円(−3億3200万円)で、
特急列車が走り路線の距離も長いことから経費が多くかかり、大幅な赤字となっています。
さらに、花咲線の釧路と根室の間は10億3000万円(+3800万円)、
室蘭線の沼ノ端と岩見沢の間は12億6000万円(−1億5100万円)、
根室線の滝川と富良野の間は12億7000万円(−9200万円)、
釧網線の東釧路と網走の間は14億9000万円(+1億2000万円)、
日高線の苫小牧と鵡川の間は4億4000万円(+300万)、
富良野線の富良野と旭川の間は10億1000万円(−6100万円)の、
いずれも赤字となっています。

11区間のうち、半数以上の6区間で()内が「−」、つまり、赤字幅が拡大していて、
こうした厳しい状況も路線見直しをめぐるJRと自治体の協議に影響を及ぼしそうです。

11/07 19:13