絵本を使ったまちづくりに取り組んでいる和歌山県有田川町は、町内を東西にのびる旧有田鉄道の廃線跡を再開発した「ポッポ道」を絵本のまちの“シンボルロード”とする計画を進めている。

 11日には旧駅舎の白い壁をキャンバスとして絵本ペイントが施され、彩り豊かな景観がつくり出されそうだ。

 町が平成28年度から実施している地方創生のための「絵本まちづくり総合推進事業」の一環で行われる。ポッポ道は廃線となった旧有田鉄道の金屋口−藤並間を整備した約5・2キロの歩行者自転車専用道路。主な利用は住民の通行にとどまっているが、立ち止まって絵本を読んだり、絵本作家の絵を楽しんだりできるような憩いの場にしたいという。

 11日にはキックオフイベントとして、旧御霊駅舎で絵本作家9人がライブペイントを披露する。また、町によると、ポッポ道沿いに絵本を入れた箱を設置し、訪れた人が自由に借りられる「まちかど絵本館」を今年度中に増やすほか、来年度は旧田殿口駅舎やJR藤並駅の高架下の壁も絵本ペイントを施してもらう計画という。

 町の担当者は「町の玄関口・藤並駅から始まるポッポ道。絵本色に染めていくとともに、観光資源化にも取り組みたい」としている。
http://www.sankei.com/west/news/171111/wst1711110026-n1.html