地毛登録制度があると回答したのは45校。ある高校は指導上のトラブルを避けるため、入学時に地毛が茶色い生徒は申し出るよう呼びかけ、保護者に確認できれば指導対象から外している。他校では、保護者アンケートで地毛の色を把握したり、頭髪の生え際を調べたりしている。

 一方、24校は「極端な色の生徒が少ない」などの理由で制度を設けていない。

 頭髪指導を「している」と回答したのは69校。2校は「していない」と回答した。内容別では、染色・脱色の禁止(63校)、パーマ禁止(58校)が多く、髪形を整える「ヘアアイロン」で変色した場合でも黒に戻すよう指導する学校もあった。頭の側面を刈り上げ、頭頂部を長めに残す「ツーブロック」は高校生らしくないと禁止する例も。地毛が茶色でも黒く染めるよう求める、と回答した学校はなかった。

 校則などに頭髪の規定があるのは67校。うち2校は「黒色に限る」と色を明記していた。指導に従わない生徒への措置は授業の出席停止(6校)、行事の参加禁止(6校)、停学(2校)など。校則がなくても頭髪指導をしているのが2校あった。

 頭髪指導が必要な理由では、就職・進学への影響(10校)、規律や生活の乱れ防止(5校)、保護者や地域の要望・評価(5校)などを挙げた。府教委は「頭髪指導は各校に任せており、実態は把握していない」としている。【遠藤浩二、原田啓之】

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配信2017年11月11日 21時52分(最終更新 11月11日 22時31分)
毎日新聞
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