2017年11月17日 15時36分

 東京都新宿区は、西新宿にある新宿中央公園のトイレ5か所について、命名権(ネーミングライツ)の買い手の募集を始めた。

 2020年東京五輪・パラリンピックを控え、民間の力を借りて、来訪者に快適なトイレを提供する狙いがある。

 同区によると、区が管理するトイレは、区立の公園で計125か所、公衆トイレは22か所ある。清掃だけで年間7000万円がかかっており、財政上、設備の改修などは容易ではない。このため、民間事業者に改装などを施してもらい、イメージアップを図りたいという。

 今回、命名権を売却するのは、新宿中央公園内のちびっこ広場やスポーツコーナー近くなどにある5か所のトイレ。募集対象は法人で、年間の契約金額は1か所あたり10万円以上とする。

 複数の事業者から応募があった場合は、提示金額や名称、トイレの施設整備などの提案をもとに判断する。契約期間は最短で3年間を予定している。

 募集は12月26日まで。来年4月1日の開始を目指す。同区の担当者は「民間の力を借りて、使いやすく魅力あるトイレに生まれ変わらせることができれば」と話している。問い合わせは区みどり公園課。

 ◆命名権=公共施設に一定期間、名前をつける権利。自治体などから権利を買った事業者は、会社名や商品名入りの「愛称」を付け、PRすることができる。事業者は契約金を支払うほか、快適に施設を利用できるよう備品を置いたり、改装したりすることもある。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20171117-OYT1T50040.html