「イスラム国」戦闘員の遺体約700体 リビアで一時保存のまま1年
2017年11月20日 16時47分 写真:AFPBB News
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IS戦闘員の遺体を収容した冷凍コンテナ。リビアのミラスタで(2017年10月26日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

【AFP=時事】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」戦闘員の遺体数百が、リビアの都市ミスラタ(Misrata)に置かれた冷凍コンテナに1年間入れられたままとなっている。
今後の扱いについてまだ決まっていないためだ。

 この仮の安置施設に置かれているのは、2016年12月にリビアのISの拠点だった海岸都市シルト(Sirte)を政府側が奪還した際に殺害されたIS戦闘員の遺体約700体。
そして、冷凍コンテナの列の脇に張られたテントの下の古い担架2台が、法医学専門家の「研究施設」となっている。

 責任者を務めるAli Tuwaileb氏は「ここでDNAサンプルを採取し、遺体の写真を撮影している」と説明する。

 シルトのがれきの下や、戦闘員が堀った簡易墓地の下には、さらに多くの遺体が埋まっているが、それらは資金および要員不足によって放置されたままとなっている。
米主導の有志連合が空爆でリビアの治安部隊を支援してシルトを奪還したが、この戦闘の結果、IS戦闘員の遺体が市街地に放置され、感染症リスクの懸念が高まった。

 Tuwaileb氏は、推定1500から2000体の遺体がまだ埋もれているとしながら「十分な冷凍施設がない。あれば遺体をすべて回収するのだが…」と語る。

 同氏はまた、計7台の冷凍コンテナが民間会社から借りたもので、これまでに3台が壊れ、そのたびに遺体の移動を余儀なくされていることを明らかにした。
北アフリカの夏の暑さと頻繁に起こる停電の中での作業は特に困難を極めるとされ、これに対応するために、予備の電源を用意して定期的に燃料補給をする必要があることを説明した。