0001プティフランスパン ★
2017/11/27(月) 09:05:02.46ID:CAP_USER9毎日新聞 2017年11月27日 07時30分(最終更新 11月27日 07時30分)
https://mainichi.jp/articles/20171127/k00/00m/040/115000c
200万円以上かかった場合、半額を補助へ
文化庁は、国宝と重要文化財の仏像や障壁画の所有者に対し、クリーニング費用を補助する制度を来年度に創設する方針を固めた。
文化財を傷めるほこりやカビを定期的に取り除くことで本格的な修理の周期を延ばすとともに、2020年東京五輪・パラリンピックを前に来日観光客も増える中、鑑賞者の満足度を高める「おもてなし」の狙いがある。
文化庁によると、国宝か重文に指定された仏像、ふすまやついたてなどに描かれた絵、掛け軸などに付いたほこりやカビを除去する作業に200万円以上かかった場合、半額を補助する。
来年度予算の概算要求に1億800万円を計上した。現在は国宝の所有者らに適切な保存を促すための施策として修理費の6割を補助する制度があるが、修理を伴わないクリーニング費用は対象外になっている。
仏像などを公開すると、客の出入りでほこりが積もり、放置すれば、表面の漆や金箔(きんぱく)がはがれやすくなる。はけや筆を使ってほこりを落とした後、掃除機で吸わなければならず、専門業者に任せる施設も多い。
年間100万人が訪れる京都市の三十三間堂もその一つ。1000体が並ぶ木造千手観音立像(重文)は像と像が密接しているため、修理する際に業者にほこりも落としてもらっている。
所有する妙法院門跡の田渕清晃管理部長は「仏様にほこりが積もったままでは良くないが、どうにもできなかった。補助制度は大変ありがたい」と歓迎する。
文化庁は、きれいな状態を保つことで修理の周期が延び、現在50年の場合であれば70〜80年になり保護にかかる費用も1年あたり18%削減できると試算する。
国の文化財行政はこれまで保護に重点を置いてきたが、近年は保存・活用への転換を進めており、文化庁の担当者は「文化財を若返らせ、より多くの人に鑑賞してもらえれば」と話している。【伊澤拓也】