【シドニー時事】2011年2月のニュージーランド地震で、日本人28人を含む100人以上が死亡したビル倒壊をめぐり、地元警察は30日、関係者の刑事訴追を見送ると発表した。
 このビルは、地震が直撃した南島クライストチャーチにあるカンタベリーテレビ(CTV)ビル。富山市立富山外国語専門学校の研修先となっていた語学学校が入居しており、語学研修中だった同校の学生らが犠牲となった。
 CTVビルをめぐってはニュージーランド政府は2012年、ビルの設計に欠陥があったとする独立調査機関の報告書を公表。警察は過失致死容疑での立件を視野に捜査を進めてきたが、裁判で有罪判決を得るには「証拠不十分」と判断した。
 警察は「遺族には今回の決定を事前に伝えた」としている。

時事ドットコムニュース 2017年11月30日14:59
https://www.jiji.com/sp/article?k=2017113000826&;g=soc