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2017年12月10日 0:25 発信地:カナダ
【12月10日 時事通信社】今年のノーベル平和賞を受賞する国際的なNGOの連合体「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のベアトリス・フィン事務局長と、広島で被爆したカナダ在住のサーロー節子さん(85)らが9日、オスロでそろって記者会見した。フィン氏は「核兵器を終わらせるか、われわれが終わりを迎えるかの選択を今、まさに迫られている」と述べ、国連で7月に採択された核兵器禁止条約の発効と核廃絶の速やかな実現を訴えた。

 サーローさんは自身の体験を基に「(被爆は)受け入れ難い苦しみ」と表現し、核兵器が二度と使われてはならないと強調した。

 フィン氏は、北朝鮮の核開発をめぐり緊張が高まっていることに関し、「核兵器は紛争を阻止するのではなく、紛争をつくり出した」と指摘。核抑止力による安全保障の有効性を否定した。

 一方、サーローさんは、日本政府が唯一の被爆国の立場を強調しつつ、米国の「核の傘」に依存し、核禁止条約への署名を拒否していることを「完全に一貫性を欠いている」と批判。「日本は道徳的責任を負っている」と述べ、条約に署名するよう訴えた。(c)時事通信社