0001みつを ★
2017/12/11(月) 02:16:52.80ID:CAP_USER912月10日 19時23分
サンマや秋サケなどが記録的な不漁となる中、東日本大震災で被災したこうした魚介類を扱う岩手・宮城の水産加工会社のうちおよそ9割が、生産量を減らしたり一部の商品の生産を取りやめたりするなどの影響が出ていることがNHKが行ったアンケートの結果でわかりました。
各地の漁協などによりますと、三陸沿岸のことしの漁獲量はサンマが去年の半分ほど、ホタテが6割ほどに落ち込んでいるほか、秋サケも去年より1割ほど減って、取引価格も値上がりしています。
こうした中でNHKは今月、震災で被災した岩手・宮城の水産加工会社のうちサンマ・サケ・ホタテを主に扱う129社を対象に不漁の影響についてアンケートを行い、73社から回答を得ました。
それによりますと、このところの不漁について「影響が出ている」と答えた企業は全体の90.4%に上りました。
具体的な影響を複数回答で聞いたところ「生産量が減少した」が49%、「商品を値上げした」が34%、「一部の商品の生産を取りやめた」が24%、「売り上げが減少した」が21%などとなっています。
今後も不漁が続いた際の対応について聞いたところ「新商品を開発する」と答えた企業が全体の52%に上った一方で、「一部の事業の廃止」と答えた企業が9%、「休業や廃業を検討する」と答えた企業も6%ありました。
被災した水産加工会社の間では、工場や設備は復旧したものの業績の回復はまだ道半ばのところも多く、記録的な不漁が再建に水をさす形となっています。
不漁の原因は
国の研究機関の「水産研究・教育機構」によりますと、サンマの不漁には、ここ数年、日本の南の海域にある産卵場所の海水温の変動で稚魚がうまく育たなかったことや、サンマが成長する太平洋の沖合で餌となるプランクトンが不足していたこと、さらには台湾や中国などの漁船による漁獲量が増えたことなどが影響している可能性があるということです。
また秋サケについては4年前の春ごろ、日本近海の海水温が月によって大きく変動したため、この時期に放流した稚魚がうまく育たず、その結果として去年からことしにかけて戻ってくるサケが減っている可能性があるということです。
一方、養殖のホタテについては、各県の漁協によりますと、ことしに入って十分に成長する前に死んでしまったり、変形したりするケースが相次いでいるということですが、詳しい原因はわかっていないということです。
東京の居酒屋にも影響
三陸直送の魚介類が味わえる東京・中野区の居酒屋でも、サンマやホタテの不漁で、価格の値上げを余儀なくされたりメニューから外したりするなどの影響が出ているということです。
居酒屋の店主によりますと、サンマはことしは入荷の時期が遅く安定的に手に入らなかったため、刺身や塩焼きのメニューの価格を例年より100円〜200円ほど値上げせざるをえなかったということです。
さらに身が細くて脂も乗っていないサンマが目立ち、先月以降はメニューから外したということです。
ホタテも例年は年間を通して入荷できますが、ことしは10月以降は手に入らなかったということです。
多くの客が訪れる土曜日の9日も、メニューにサンマやホタテはなく、客からは「生で食べられるおいしいサンマが食べられないのは寂しい」とか「ふっくらとした大きなホタテを食べたいです」といった声が聞かれました。
岩手県出身だという客の男性は「ふるさとなので、サンマもホタテも不漁だと聞いて寂しいなと感じます」と話していました。
店主の魚谷浩さんは「サンマやホタテがますます高級になり、来年食べられるのかと心配しているお客さんもいて、不安になります」と話していました。