粉ミルクにサルモネラ汚染の疑い、仏大手が世界で回収 対象7000トンか
2017年12月11日 10:17 発信地:パリ/フランス
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仏北西部クラオンにある同国乳製品大手ラクタリスの工場(2017年12月4日撮影)。(c)AFP/DAMIEN MEYER

【12月11日 AFP】フランスの保健当局は、同国の乳製品大手ラクタリス(Lactalis)の粉ミルクがサルモネラ菌に汚染された疑いがあるとして、中国や英国などを含む世界規模での製品回収を命じた。
仏国内で、同社の製品が原因で子どもが病気になった例が26件発生したことを受けた措置。

 ラクタリスの広報担当者はAFPの取材に対し、汚染されている恐れがある製品は「7000トン近く」に上ると回答。
ただ、市場でまだ流通している量や、消費された量、在庫量などについては現時点では発表できないという。

 ラクタリスは世界最大規模の乳製品メーカーで、350〜950グラムの容器入り乳児用ミルク「Milumel」「Picot」「Celi」といったブランドを世界中で展開している。

 製品回収の対象国には、中国、パキスタン、バングラデシュ、英国、スーダンが含まれる。

 家畜の腸内細菌に属するサルモネラ菌は、人間が感染すると激しい下痢や胃けいれん、嘔吐などを引き起こす。脱水症状に陥る恐れがあるため、特に幼児と老人には危険とされる。

 仏国内の被害者はすでに回復している。外国での被害例が報告されているかについて、ラクタリスの広報担当者は「私の知る限りではない」としている。

 同社によると、サルモネラ菌の発生源は仏北西部クラオン(Craon)の工場にあるミルク乾燥用の蒸発タワーとみられるという。(c)AFP/Jean LIOU and Adam PLOWRIGHT