ベンチャー企業が独自技術を競う

http://www3.nhk.or.jp/lnews/shutoken/20171214/1000004911.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

将来の発展を目指すベンチャー企業が、5分間の持ち時間で
独自の技術や社会貢献の可能性を競うイベントが、都内で開かれました。

東京・有楽町の映画館で開かれたこのイベントは、「社会と経済にインパクト」を与えるような
新たな発想と技術力があるベンチャー企業を発掘するのが狙いです。
参加したのは、主催者側が事前に選考した8社で、ベンチャーを支援をするファンドや、
資本力がある大企業の担当者などおよそ400人を前に、5分の持ち時間で
独自の技術や社会貢献の可能性をアピールしていきました。

このうち、小型の電気自動車を作っている企業が提案したのは、水に浮く車です。
東日本大震災の時車で避難しようとした人たちが、津波に巻き込まれ犠牲になったことが
開発のきっかけになったということで、実際に開発中の車が池の中を進む様子を動画で紹介していました。

さらには、打ち上げた衛星から金属の小さな玉を大気圏に突入させ
人工的な流れ星を生み出すという新たなビジネスや
古着を微生物の力で分解して、飛行機も飛ばせるような燃料を作り出す技術など、
各社それぞれが、力のこもったPRを展開していました。

発表のあと投票の結果、最優秀賞に選ばれたのは東京に本社がある、「ユニバーサル・サウンドデザイン」で、
周波数の分析結果をもとに難聴の高齢者が聞き取りやすい音が出せる特殊なスピーカーの開発が評価されました。
開発されたスピーカーはすでに7000台が出荷され介護の現場で使われ始めていて、
高齢者との会話がスムーズになったなどの報告例があるということです。

この会社の中石真一路代表は、
「最初は苦労しましたが、5年ほどかかってようやくここまでたどり着けました。
これからは装置全体の小型化にも取り組み、難聴で困る多くの人にこのスピーカーが役立てばうれしいです」
と話していました。

新事業のきっかけを探そうと、各社のPRに聞き入っていた建設関係の会社員の男性は、
「建設現場の住民説明会には高齢の方も多く来るので、内容を理解してもらうためには
最優秀のスピーカーはすぐに使えると思いました。
全体のレベルも高く、日本の『もの作り』もまだまだ未来があるなと感じました」
と話していました。

12/14 14:57