https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171216-00000063-asahi-pol
 東京・大手町のオフィス街に立つ「JAビル」で、2016年の1年間に計95回の政治資金パーティーが開かれていた。JA関係者によると、会場は会議室の一室。参院選公示1カ月前の5月までに集中し、平日は火曜日を除いてほぼ毎日のように開催されていた。

 パーティー収入はほぼ、JAグループ出身の山田俊男、藤木真也両参院議員(ともに自民)の政治資金などになっていた。自前のビルで身内から会費を集め、出身議員への資金支援に充てる構図で、事実上のJAグループによる政治献金といえる。

 パーティーを開いていたのは、JAグループ出身議員が関係する政治団体など計6団体。各団体の政治資金収支報告書によると、JAビルでのパーティーは1〜5月に67回、8〜12月に28回の計95回開かれた。参院選が公示された6月と投開票があった7月はなかった。

 パーティーは、火曜日以外の平日に開かれるケースが多かった。開催が集中した1〜5月の火曜を除く平日は79日あるが、そのうち66日はパーティーがあった。

 JA関係者によると、会議室でのパーティーには、JAグループの中央や地方の団体などから十数人が、会費を支払って参加していたという。

 1回の会費収入は60万円か80万円が大半で、95回での収入総額は計7458万円。経費を差し引くと約7千万円の収益があった。

 JA関連の政治資金パーティーをめぐっては、回数の多さや、国から補助金を受けるJA側がパーティー券を購入していることなどについて、15年に国会で「脱法的ではないか」などと指摘された。

 JAビルで34回のパーティーを開いた、JAグループの政治団体「全国農業者農政運動組織連盟(全国農政連)」は、取材に対し「法令遵守で開催している」と文書で答えた。

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