地元の水産物を売り出そうと、美浜町と同町漁業協同組合は、町内で水揚げされた寒ブリの中から厳選されたものをブランド化することを決めた。重さが8キロ以上などの基準を設け、「若狭美浜寒ぶり・ひるが響(ひびき)」と名付けた。関係者は地元の漁業の活性化や観光客誘致に期待している。

 冬場に水揚げされた寒ブリは脂が乗り人気がある。「ひみ寒ぶり宣言」で知られ、氷見漁港(富山県氷見市)で水揚げされた寒ブリなどは全国的にも知名度が高い。

 「ひるが響」は、日向漁港で11月下旬〜1月に水揚げされたブリのうち、重さが8キロ以上で形が優れ、生きた状態で持ち帰り、漁港の水槽で4〜5日に泳がす「活け越し」、身の透明感、鮮度が増す「血抜き」「神経抜き」をするなどの基準を設けている。

 同漁港沖合の定置網で捕獲される寒ブリのうち基準を満たすのは1割程度と見込まれる。今冬から東京の飲食店に出荷するほか、町内の旅館・民宿や飲食店にも出荷していくという。

 同町漁協の金谷邦・代表理事組合長は「胸の張れるような極上のブリを提供し、多くの人が美浜に足を運んでくれるよう頑張りたい」と意気込む。ブランド化を後押しする同町の山口治太郎町長は「日向のブリは地域の資源。ブランドが大きく育ってほしいし、応援していきたい」と述べた。

産経ニュース 2017.12.17 07:03
http://www.sankei.com/region/news/171217/rgn1712170020-n1.html