激しい降雪に見舞われた長岡市中心部。日中からヘッドライトをつけて走る車もあった=11日午前10時すぎ、長岡市の大手通り交差点
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 中下越を中心に大雪に見舞われた県内は11日、JR信越線で普通列車が三条市内の線路上で立ち往生し、乗客約600人が車内に閉じ込められるなど交通機関が乱れた。高速道や市街地の幹線道路が渋滞したほか、停電も各地で発生し、市民生活に大きな影響を及ぼした。

 新潟地方気象台によると、午後8時現在の積雪は魚沼市(守門)で160センチ、阿賀町(津川)で148センチ、長岡市と新潟市中央区で42センチ。三条市は大雪に関する特別警戒宣言を発令し、外出を控えるよう呼び掛けた。

 五泉市では大雪による倒木が道がふさぎ、菅沢と高松の2集落が孤立した。市によると、菅沢では24人が孤立、高松は不明。いずれも停電した。市は集落に入れない帰宅困難者のため避難所を開設した。

 大雪の影響でJR各線は運休や遅れが相次いだ。帰宅ラッシュ時の新潟駅は、疲れた表情の学生や会社員らでごった返した。帰宅に使う越後線が遅れた新潟市西蒲区の会社員長谷川寿史さん(33)は「他の路線に比べれば、まだましかも。12日も大雪の予報なので早めに家を出ないといけない」と、ぐったりした様子で話した。

 JR東日本新潟支社によると、信越線の新潟発長岡行き普通列車(4両編成)は午後7時前、三条市東光寺の踏切近くで雪のため進めなくなり、停車した。午後7時半現在、信越線や羽越線、磐越西線などで特急、普通列車計34本が運休するなどし、約1万3700人に影響した。

 北陸新幹線は上下線4本が雪による徐行運転のため最大約50分遅れ、約1500人に影響した。

 新潟空港は除雪のため滑走路を閉鎖し、半数以上の28便が欠航した。佐渡汽船は新潟−両津間のジェットフォイル4便を欠航した。

 東日本高速道路新潟支社によると、磐越道下り線の津川インターチェンジ(IC)−安田IC間で複数の大型車が立ち往生し通行止め。北陸道も事故で通行止めとなった。三条市、加茂市によると、両市の複数箇所で木が倒れて道路をふさいだ。

 東北電力新潟支店によると、午後8時までに倒木による断線や落雷などで、中下越の14市町村の延べ8418戸が一時停電した。

 県教育委員会によると、長岡市と阿賀町、見附市の小学校など計5校が早退した。12日は三条市と五泉市の教委が小中学校の休校を決めた。

配信2018/01/11 22:59
新潟日報
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