先週、沖縄県の尖閣諸島沖の接続水域に入った潜水艦を、政府が中国海軍のものと断定し中国側に抗議したことについて、中国外務省の報道官は潜水艦に関する回答は避けつつ「日本には島の問題でもめごとを起こすのをやめるよう求める」と述べて、あくまで日本側の対応に問題があるとの姿勢を示しました。

今月11日に、沖縄県の尖閣諸島周辺の接続水域で浮上しないまま航行している潜水艦が確認され、その翌日に東シナ海の公海上に浮上して中国国旗を掲げたことから、政府は中国海軍のものと断定し中国側に抗議しました。

これについて中国外務省の陸慷報道官は15日の記者会見で、「潜水艦の状況については把握していない」として回答を避けつつ「日本側の『抗議』は受け入れられない」と述べ、島は中国の固有の領土だとする従来の主張を繰り返しました。

そのうえで、陸報道官は「日本には島の問題でもめごとを起こすのをやめるよう求める」と述べて、あくまで日本側の対応に問題があるとの姿勢を示しました。

また、今回の問題をめぐり、中国側が海上自衛隊の艦船に対して中国海軍が監視を行ったと説明しているのに対して、日本側が「中国海軍の潜水艦が接続水域に入ったことが引き金になった」と反論していることについては、陸報道官は「具体的な問題は国防省に問い合わせるべきだ」と述べるにとどまりました。

1月15日 20時10分
NHK NEWS WEB
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