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1月17日 23時56分
核兵器禁止条約の採択に貢献してノーベル平和賞を受賞し、日本を訪れているICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンのフィン事務局長がNHKのインタビューに応じ、核兵器による悲劇が繰り返される前にすべての国が禁止条約に加盟し、核廃絶を目指すべきだと訴えました。

今月12日から日本を訪れているICANのベアトリス・フィン事務局長は、被爆地の長崎と広島を訪れたあと都内で各政党の国会議員との討論会などに出席し、日本を離れるのを前に17日、NHKの単独インタビューに応じました。

この中で日本政府が北朝鮮の核・ミサイル開発の脅威を前にアメリカの核抑止力に頼らざるをえないとして核兵器禁止条約に反対していることについて、「核兵器の重要性を強調するほど北朝鮮も核武装を進め、日本にとって一層の脅威となる」と述べ、核抑止力は機能していないと指摘しました。

そのうえで「日本がこのまま禁止条約に加盟しなければ、世界からの評価は失墜し影響力も失ってしまう。日本は、アメリカの核の傘に依存する他の国々と議論を始め、どうすれば条約に加盟できるか考えてほしい」と述べ、唯一の戦争被爆国である日本こそが条約の加盟に向け、アメリカの同盟国の中でリーダーシップを発揮すべきだと主張しました。

最後に「日本を含むすべての国がいつか禁止条約に加盟すると信じている。問題はそれが核兵器が再び使用される前なのか後なのか、ということだ」と述べ、核兵器による悲劇が繰り返される前にすべての国が条約に加盟し、核廃絶を目指すべきだと訴えました。