大規模な噴火の可能性も指摘される鹿児島県の桜島の火山活動の状況を調べるため、海上保安庁が鹿児島湾で海底の調査を行いました。

この調査は、火山噴火予知連絡会の活動の一環として海上保安庁が数年ごとに行っています。18日は、海上保安庁の測量船「海洋」が調査に当たり、船底の装置から発した音波の跳ね返りを利用して海底の地形などを調べました。

このうち、深さおよそ200メールの海底では、地下のマグマの存在を示す「たぎり」と見られる気泡が海中にわきあがる現象が確認されました。

桜島では鹿児島湾奥部の「姶良カルデラ」の地下にある「マグマだまり」に、マグマの供給が続いていることを示す地殻変動が観測されていて、今後、大規模な噴火が発生する可能性も指摘されています。

海上保安庁は今回、潜水無人機を使って海底の状況をより詳しく確認する調査を行う予定でしたが、不具合のため実施できず、改めて調整することになりました。

海上保安庁海洋情報部の新村拓郎主任海洋防災調査官は「桜島やその周辺は多くの人が住んでいるので、今後も調査を続けて噴火の予測につなげられたらと思う」と話していました。

1月19日 5時55分
NHK NEWS WEB
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