http://www.sankei.com/smp/west/news/180120/wst1801200036-s1.html

家庭などで手つかずのまま余っている食料品などを生活困窮者らに寄付する「フードドライブ」が大阪府内のダイエー計6店舗で始まった。店舗内に専用の回収ボックスを設置し、集まった食料品などは認定NPO法人「ふーどばんくOSAKA」(堺市東区)を通じて、生活保護受給世帯や児童養護施設などに配られる。同法人の田原俊雄事務局長(38)は「ここから、活動が広がっていけば」と話している。

 フードドライブは、食品ロスの削減と、困窮者支援を目的として、1960年代の米国発祥とされる。食品ロスの問題は日本でも深刻化しており、農林水産省の平成26年度推計では、食品ロスは約621万トンに上り、うち家庭からでた食品ロスは約282万トンで、国民全員が毎日茶碗(ちゃわん)1杯分の食品を捨てたことに相当する量だという。

 日本では、近年、企業や団体などを中心に同様の活動が広がりつつあり、大阪ではこれまで、「ふーどばんくOSAKA」がイベントなどで活動してきたが、店舗で定期的に行うのははじめてという。回収の対象は▽未開封▽賞味期限まで1カ月以上ある▽常温保存可能▽製造者、販売者の表示がある▽成分やアレルギー表示がある−食品。

 「ダイエーおおとり店」(同市西区)では、買い物客らに、取り組みを知らせるチラシを配布した。同店の浅間浩和店長(56)は「より多くの方に取り組みを知ってもらい、利用してもらえれば」と話している。フードドライブは同店のほか、▽北野田店(同市東区)▽ダイエーグルメシティ中もず店(同市北区)▽グルメシティ深井駅前店(同市中区)▽光明池店(和泉市室堂町)▽グルメシティ長原店(大阪市平野区)でも実施。毎月第3月曜〜翌日曜まで回収ボックスを設置する。