マケドニア国名問題で新提案、国連特使
2018/1/18 21:58
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2587059018012018FF2000/

 【イスタンブール=佐野彰洋】東欧バルカン半島の内陸国マケドニアの国名を巡る隣国ギリシャとの対立を巡り、仲介役を務める国連のニメッツ特使は17日、米ニューヨークで開いた協議で新提案を示した。ニメッツ氏は1〜2カ月で進展がみられれば「6カ月以内の問題解決は可能だ」と述べた。AP通信などが報じた。
 提案は公表されていないが、新たな国名は「北部」などの地理的な特徴と「マケドニア」を組み合わせる案が有力視されている。マケドニアは旧ユーゴスラビア連邦から1991年に分離独立したが、同様の名の地方を持つギリシャが「領土的野心を示す」として反発し、国名変更を要求するなど対立が続いてきた。
 ギリシャは国名問題を理由にマケドニアの北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)への加盟を阻んできた。しかし、バルカン半島におけるロシアの影響力拡大を懸念する米国やEUから妥協に応じるよう求められており、解決に向けた機運が高まっている。