https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180124-00000152-jij-int

 イスラエル建国などで大量発生したパレスチナ難民の支援を担う国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のクレヘンビュール事務局長は24日、東京都内で時事通信のインタビューに応じ、トランプ米政権がUNRWAに対する拠出金の大幅な凍結を決めたことについて「過去最大の危機だ」と訴えた。

 一方、日本のこれまでの支援への謝意を表明し、今後の資金拠出拡大への期待感を示した。

 事務局長は米国の対応に関し、米政府高官と昨年11月に会談した際はUNRWAへの支持表明があったと指摘。米国が1月に入って「組織運営への不満」を根拠に方向転換したことは「後付けの理由で、非常に残念だ」と批判。「政治と人道支援は切り離して考えるべきだ」と強調した。

 米国は16日、UNRWAへの2018年の拠出金1億2500万ドルのうち6500万ドル(約72億円)の支払いを凍結すると発表。その背景には、トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と一方的に認めたことに反発するパレスチナ自治政府への不満があるとみられている。