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2月23日 7時02分
1人が死亡し、11人が重軽傷を負った群馬県の草津白根山の噴火から23日で1か月です。地元の草津温泉では噴火後に落ち込んだ観光客が戻りつつありますが、スキー場では利用客が例年よりも4割ほど少ない状態で、いかににぎわいを取り戻すかが課題になっています。

群馬県の草津白根山では先月23日、本白根山の鏡池付近で噴火が発生し、近くの草津国際スキー場で訓練をしていた陸上自衛隊の陸曹長、伊澤隆行さん(49)が噴石の直撃を受けて死亡し、ほかの自衛隊員やスキー客ら合わせて11人が重軽傷を負いました。

草津温泉の旅館協同組合などによりますと、噴火から1週間でキャンセルされた旅館やホテルの宿泊予約は8000件余りに上りましたが、その後、キャンセルは落ち着き、客足は戻りつつあるということです。

草津温泉を訪れた70代の女性は「温泉街は火口から離れているので大丈夫だと聞いて来ました。噴火の影響を感じることはなく、温泉も観光も楽しめました」と話していました。

一方、スキー場の運営会社によりますと、火口に近い山頂付近のゲレンデの営業を取りやめていることなどから、利用客は例年よりも4割ほど少ない状態で、いかににぎわいを取り戻すかが課題になっています。

こうした中、スキー場では今月中旬からリフトの1日利用券を3割ほど値下げしましたが、今のところスキー客は思うように伸びていないということです。スキー場では利用客に避難を呼びかける文言を英語や中国語など5か国語で記したカードを、ゲレンデにいるスキースクールの関係者に携帯してもらうなど、安全対策を広くPRしていくことにしています。

草津国際スキー場の安斉克仁企画担当課長は「安全対策にしっかり取り組み、多くの人に来てもらえる環境を整えていきたい」と話しています。