石川県能美市にある「北陸先端科学技術大学院大学」の全面禁煙ルールがネットで賛否を巻き起こしている。敷地外に出て喫煙した後は、45分間敷地内への立ち入りを禁止する、という徹底ぶりだからだ。

自宅での喫煙は不問としていたため、敷地にある学生寄宿舎内での喫煙は認めていたが、2018年4月からは寄宿舎内も全面禁煙にする。

■「45分間は肺から有害物質を吐出している」

同大学の人事担当者によれば、敷地内全面禁煙を実施したのは17年10月1日から。それまでは敷地内に18か所の喫煙所があり「タバコを吸っている関係者は多かった」という。しかし、社会的に禁煙ムードが高まり、日本の国立大学の約3分の1が全面禁煙を実施している状況下で、同大学もそれに倣ったのだという。

敷地外に出て喫煙した後に45分間は敷地内への立ち入りを禁止する、というルールは17年3月に専門家による講演会を開催した際に「喫煙後、45分間は肺から有害物質を吐き出している」との説明があったため決めた。同大学のシャトルバス車内への立ち入りも同様だ。電子タバコも規制の対象としている、と18年2月21日のJ-CASTニュースの取材に答えた。

石川キャンパスは丘陵地の森林を開拓して設置されたため、敷地外に出ても周りには自然が広がっているだけだ。喫煙してから何をして45分間過ごせばいいのか、悩む人も多いに違いない。人事担当者は取材に対し、喫煙してから45分が経過したかどうか調べる術はないため、喫煙者の良識に委ねている、とした。罰則は無いもののかなり厳しいルールにも取れるが、これは喫煙者の健康を守るというより、

“「受動喫煙などが起こらないように、タバコを吸っていない人に対する配慮と対策の意味合いが強い」

と説明した。また、外来者に対しても、事前にこうした事情をアナウンスし理解してもらうようにしている。

2018/2/21 17:36
J−CASTニュース
https://asahi.5ch.net/newsplus/