財務省が23日発表した平成29年の税関による関税法違反事件の取り締まり状況によると、金塊の密輸の摘発件数が前年比66%増の1347件、押収量が約2・2倍の6236キロだった。いずれも過去最多。財務省は「一つ一つが小さくて隠しやすく、簡単に売れるためだろう」(担当者)と分析している。

 国・地域別では韓国からが543件と最も多く、香港が340件、台湾が296件など。密輸の形態では、航空機が1270件と全体の9割を超え、押収量では4779キロを占めた。

 海外から日本に金を輸入する際は税関で8%の消費税がかかる。密輸者は消費税込みの価格で売却し、消費税分をもうけにしているケースが多いとみられる。

 同時に発表した覚醒剤の29年の摘発件数は、前年比45%増の151件、押収量は23%減の約1159キロ(末端価格約741億円相当)だった。摘発件数ではタイからが21件と最多。一方、押収量では中国からが853キロと最も多かった。航空機を使った手口が大幅に増加した。


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