https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180227/k10011344751000.html

安全保障に関する情報を集める政府の情報収集衛星が、27日午後1時34分に、鹿児島県の
種子島宇宙センターからH2Aロケットの38号機で打ち上げられました。衛星は、およそ20分後に予定通り、
地球を回る軌道に投入され打ち上げは成功しました。

政府の新たな情報収集衛星を載せたH2Aロケットの38号機は、27日午後1時34分に鹿児島県の
種子島宇宙センターから打ち上げられ、補助ロケットや1段目のエンジンなどを切り離しながら上昇を続けました。

そして打ち上げからおよそ20分後に予定通り地球を回る軌道に衛星を投入し、打ち上げは成功しました。
今回、内閣衛星情報センターと打ち上げを行った三菱重工業は安全保障に関わる打ち上げだとして、
衛星を切り離した高度などの情報を明らかにしていません。

情報収集衛星は、高度数百キロの上空から地球上のあらゆる場所を撮影し、日本の安全保障に関する情報を
集める事実上の偵察衛星です。

日中の時間帯に高性能のカメラで撮影する「光学衛星」と、夜間や悪天候の際に、電波を使って撮影する
「レーダー衛星」の2種類があり、今回、打ち上げられたのは「光学衛星」です。

今回の打ち上げ成功によって運用中の情報収集衛星はあわせて7機となり、地球上のあらゆる地点を
1日に1回以上撮影できる体制が維持されるということです。

政府は、これらの情報収集衛星を北朝鮮のミサイル発射施設の動向の把握や、災害時の被害把握のためなどに
使っていて、今後衛星の数を増やし「10機体制」にする方針です。