https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27487420Y8A220C1CR0000/

太陽が全く昇らない冬の北極で、異常気象により平均気温が例年より20度以上高くなり、
2月としては観測史上最も「暑く」なったとの分析を米カリフォルニア大の研究者がまとめた。
地球温暖化で海氷が十分に大きくならず、海面から熱が放出されたことが影響したとみている。
米紙ワシントン・ポストが27日までに報じた。

米メーン大の分析では、25日にはセ氏0度を超えて2度近くまで上昇し、例年と比べ30度以上
高くなったとみられる。これまでの記録では、北極の冬の12〜3月で最も高かったのは
2015年12月の2.2度だという。

同紙によると、グリーンランドを経由して北極に強く暖かい風が流れ込んでいるほか、風で海氷が押し流され、
海が蓄えていた熱が氷の間から放出されて高温につながっている。

米国立雪氷データセンターは今年1月の北極海の海氷面積は、この時期としては過去最小を更新したと公表している。

研究者らは北極周辺の観測点や人工衛星のデータを基に、北緯80度以北の気温を分析した。