政務活動費を不正に受け取っていた矢後肇元県議について、県警察本部が、近く、詐欺などの疑いで書類送検する方針を固めたことが、チューリップテレビの取材でわかりました。

 情状面などに考慮し、不起訴となる公算が大きいとみられます。

 捜査関係者によりますと、詐欺などの疑いで書類送検されるのは高岡市醍醐の矢後肇元県議(58)です。

 矢後元県議は、南砺市の書店などで書籍を購入したように見せかけ、店の領収証、数十枚を偽造。

 2010年4月からの4年半で政務活動費およそ460万円を不正に取得したとして市民団体などから刑事告発されています。

 県警は、すでに時効が成立している2010年度分を除いた不正受給の疑いについて近く書類送検する方針です。

 矢後元県議は県警の任意の調べに対し、容疑を認めているということです。

 矢後元県議を巡っては県議会副議長を務めていたおととし7月に政務活動費の不正受給が発覚。

 会見で書籍の架空購入を認め、「政務活動費を返還するくらいなら将来のために取っておけないかと考えた」などと理由について語りました。

 その後、矢後元県議は議員辞職し、自民党を離党。

 不正に得た政務活動費は、延滞金を含めておよそ560万円を全額、県に返還しています。

 富山地検は、情状面などに考慮し、不起訴とする公算が大きいとみられています。


チューリップテレビ 2018/03/05 18:15
http://www.tulip-tv.co.jp/sp/news/detail/20180305153959