https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180305/k10011352461000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_027

3月5日 18時24分

5日、山形県の各地で電線から火花が出るトラブルが相次ぎ、東北電力は先週の強風で電線が傷んだのが原因とみて調べています。

東北電力と消防によりますと、山形市や鶴岡市などでは5日、「電線から火花が出ている」という通報が相次いで寄せられました。

このうち山形市五十鈴では午後2時すぎ、「ボン」という破裂音がして電線の一部から火花が上がりました。また、煙も出て、周囲には焼け焦げたようなにおいが立ち込めました。けがをした人はいませんでしたが、近くの小学校から下校する児童を警察官が誘導する場面も見られました。

現場に近い自動車部品販売会社の従業員は、「音がしたので外を見たら、電線が光っていたのが見えた。何が起きてるのかわからなかった」と話していました。

東北電力によりますと、山形県内では5日午後4時までに合わせて160件の通報があったということです。原因について東北電力山形支店は「強風で巻き上げられた木の枝などが電線に接触して傷が入り、そこから雨水がしみこんで火花が出たのではないか。過去にも、台風の時期に同じような現象があったが、春先のこの時期に起きるのは珍しい」と話しています。

山形県内は今月1日から2日にかけて発達した低気圧の影響で風が強い状態が続き、建物の屋根が飛ばされるなどの被害も相次いでいました。

宮城県でも63か所で火花

宮城県内でも、仙台市や大崎市などで電線から火花が出るトラブルが相次ぎました。

仙台市や大崎市などでは、5日午前11時ごろから午後4時ごろにかけて、「電線から火花が出ている」という通報が住民から消防に相次ぎました。

東北電力によりますと、合わせて63か所で電線から火花が出たことを確認したということです。このトラブルによるけが人はなく、火事や停電などは起きていないということです。

東北電力では、今月1日からの強風で電線に傷がつき、その部分に雨が入り込んで漏電したのが原因とみて、対応にあたっています。

東北電力は、電線から火花が出ているのを見つけても、近づかずにすぐにコールセンターに連絡してほしいと呼びかけています。

愛知県でも相次

電線から火花が出るトラブルは愛知県内でも相次いでいます。

中部電力や消防によりますと、5日午前、名古屋市の中川区や港区それに小牧市など、愛知県内のおよそ30か所の電線で火花が出ているという通報や焦げたあとが確認されました。いずれも建物への延焼はなく、停電も起きていないということです。

中部電力によりますと、これまでも台風や強風などで海から運ばれた塩分が古くなって劣化した電線に付着し、雨が入り込むことでショートするトラブルが起きています。

中部電力は今回も同じ原因の可能性があるとして、火花を目撃した場合はブレーカーを切って建物への延焼に注意するほか、最寄りの営業所に連絡してほしいと呼びかけています。