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2018年03月06日 06時00分
 佐世保市交通局と子会社のさせぼバスは4月から、両社が運行する市営バスを1日当たり約60便減らす。運転手不足に伴う措置。市交通局は西肥自動車と路線バス再編を協議しており、再編後の路線や便数にも影響を及ぼしそうだ。

 市交通局によると、現在、平日に870便を運行。4月からは主に西肥バスと競合する区間で、発着や経由の便を対象に減らし、811便にする。土曜は627便(現行687便)、日曜・祝日は554便(同613便)となる。

 現行の便数を維持するには171人の運転手が必要なのに対し、現状は144人。時間外労働で穴埋めしてきたが、運転手の高齢化も進んでおり、市交通局は「運行の安全を維持するための苦渋の決断」として減便に踏み切った。

 バス再編問題では、市は2019年3月末までに市交通局を廃止し、西肥自動車に運行体制を一本化。させぼバスは西肥自動車からの受託運行で存続する方針を示している。この動きに伴い、市営バスの運転手の離職が進む一方、新規採用が困難になるという影を落としている。また、便数について、再編計画では15年4月の状況を基に市営バスと西肥バスの競合区間で3割、競合しない区間で1割の削減としていたが、運転手不足で削減割合が大きくなる可能性があるという。

=2018/03/06付 西日本新聞朝刊=