https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/400323/

福岡市中央区の天神中央公園で、今季から桜並木そばの花見が有料になる。
管理する福岡県などによると、警備や夜間のライトアップといった経費が膨らんだため。
公園は都心の真ん中にあり、混乱を避けるため、11年前から花見の場所を予約制に
していたが、全国でもまれな有料化は花見客に受け入れられるか−。

有料になるのは、今年から始まる「桜まつり」期間中の22日〜4月8日の
午前10時〜午後10時。約50本の桜並木がある公園東側に、20〜30人が使える
区画を27設け、事務手数料として1区画500円(2時間)を徴収する。

天神中央公園は歓楽街・中洲に近く、花見の場所取りが激しい上、ごみの放置が
目立つようになったため、2007年に予約制を導入して、ごみの持ち帰りを呼び掛けてきた。
今年から徴収する「花見料」は、警備、電飾の充実のほか、今年から導入したネット予約
システムの経費などに充てるという。

「市民の公園で、なぜお金を取るのか」と首をかしげる市民もいるが、桜まつりを主催する
管理事務所は「より快適に利用してもらうため」と理解を求める。

実は福岡市内では舞鶴公園(中央区)でも、市が12年から「福岡城さくらまつり」期間中に
多聞櫓(やぐら)周辺など一部区域を有料化し、特別なライトアップを施している。
昨年は入場者42万人のうち約5万2千人が有料区域を利用し、1千万円の収入があった。
市によると、有料化の苦情はほとんどないという。

とはいえ、全国では花見会場でバーベキューを有料にする公園はあるが、花見の場所の
有料は珍しい。北九州市や熊本市は、市の管理地について「有料化は検討していない」という。


天神中央公園に立てられた有料化を伝える看板=福岡市中央区
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