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3月15日 20時45分
イギリスでおきたロシアの元スパイの男性と娘に対する暗殺未遂事件を受けて、イギリスがロシアの外交官を追放するなど厳しい措置を打ち出したことに対し、ロシアのラブロフ外相はロシアに駐在するイギリスの外交官を追放する対抗措置に、近く踏み切る考えを示しました。

イギリス南部のソールズベリーで、今月4日、ロシアの元スパイが娘とともに意識を失って倒れているのが見つかり、メイ首相はロシア軍が開発した神経剤を使った暗殺未遂事件だとしてロシアの責任を強く主張し、ロシア側に説明を求めていました。

メイ首相は14日、ロシアから回答がなかったことを受けて、イギリスに駐在するロシアの外交官23人を追放することなどの厳しい措置を発表しました。

これについてロシアのラブロフ外相は15日、報道陣からロシアとしての対応を質問され、「必ずすぐに答えを出す」と述べ、ロシアに駐在しているイギリスの外交官を追放する対抗措置に近く踏み切る考えを示しました。

イギリスとロシアが互いに外交官を追放する措置をとることで、すでに冷え込んでいる両国の関係がさらに悪化するのは避けられない情勢です。
仏大統領 英国支持を鮮明に
イギリスで起きたロシアの元スパイと娘の暗殺未遂事件について、フランスのマクロン大統領は15日、イギリスのメイ首相と電話会談を行い、「事件の責任がロシアにあり神経剤が使用された可能性が高い」という認識で一致したことを明らかにしました。

そのうえで、フランスとイギリスの両国が事件の解明に向けて国連やNATO=北大西洋条約機構の加盟国に加えOPCW=化学兵器禁止機関の協力を得るため緊密に連携することで合意し、フランスとしてイギリスを支持する姿勢を鮮明にしました。