https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180321-00024690-kana-l14
 林野庁の沖修司長官は20日、首都圏の花粉症対策として進めているスギやヒノキを花粉の少ない苗木に
植え替える事業について、現在のペースで植え替えが終わるのは「今後、約350年かかる」と明らかにした。

 同日の衆院農林水産委員会で、希望の党の後藤祐一氏(衆院比例南関東)の質問に答えた。

 沖長官は、首都圏で花粉の発生源となっている神奈川、東京、埼玉におけるスギやヒノキの人工林の面積は
計12万ヘクタールと説明。国はスギやヒノキを伐採して花粉の少ない苗木への植え替えを促進しているが、
2016年度に植え替えられた実績はわずか123ヘクタールだった。
このほか、神奈川県内では228ヘクタール分で広葉樹の植栽が実施されたという。

 その上で「単純に計算するのは難しいが、今後とも(このペースが)単純に続くと植え替えには約350年かかると計算できる」
と答弁。ただ、林内の路網整備や労働力の確保、木材需要の拡大などによって状況は変わるとも述べた。

 後藤氏は「花粉症は国民的課題。せいぜい5年、10年のスパンで解決していただきたい」と述べ、
森林環境税の活用などによる取り組みの推進を求めた。