「内申書の印鑑押さない」 飯塚の中学校長 店で騒いだ生徒集め発言 市教委「不適切」と口頭注意
2018年03月27日 06時00分
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 飯塚市立中学校の男性校長が、市内の飲食店で騒いでいた2年生のグループを校内の会議室に集め、「自分が内申書に印鑑を押さないと高校には行けない。押さない」などと発言し、市教育委員会が20日付で「不適切な発言」として口頭注意したことが分かった。校長は西日本新聞の取材に対し、「人に迷惑をかける行為で指導の一環で強めに言った。言い過ぎだった」と釈明。生徒たちには謝罪したという。
 中学校などによると、生徒たちは2月中旬、市内のファミリーレストランで期末試験に向けた勉強をしていたが、大声で騒ぐなどしたため、店側は注意し、学校に連絡した。入店時6人だった生徒のグループは最終的に男女計11人になった。生徒たちは反省文を書き、店で騒いでから3日後、保護者らと店に謝罪した。
 今月7日に教諭が生徒11人と校長が話をする場を設けた。校長は生徒全員を前に、内申書の印鑑を押さないと伝えたほか、「PTAから苦情が来たら対応せいよ」などと話したという。その日の放課後には生徒を一人ずつ呼んで話をした。
 内申書(調査書)は、中学側が生徒の学校生活などを記載して受験校に提出する。学校教育法施行規則では、校長は進学希望の生徒の内申書を受験校に送付しなければならない、としている。
 ある保護者は「生徒を注意するのは当然だが、内申書を人質にした発言は感情的すぎる」と話している。