長崎県内では27日、広い範囲で微小粒子状物質(PM2・5)の濃度が上昇し、視程が10キロ未満に低下する「煙霧」が観測された。

濃度は25日頃から高止まりの状況が続いており、県は「お年寄りや呼吸器系に疾患がある人はマスクを着用するなど、体調の変化に注意してほしい」と呼びかけている。

 県などによると、27日の1時間濃度の最大値は午後5時現在、壱岐市で1立方メートル当たり57マイクロ・グラム、長崎市で53マイクロ・グラム、佐世保市で52マイクロ・グラムを観測。県内18測定局のうち、6か所で国の環境基準(1日平均35マイクロ・グラム以下)を超えたほか、見通しが可能な距離を示す視程は長崎市で8キロまで下がった。

 普段は市街地や九十九島などが見渡せる佐世保市の弓張岳展望台では、すっかりかすんだ眺望を前に肩を落とす観光客の姿も。台湾から訪れた観光客(41)は「期待していたので残念だが、仕方ない」と話した。

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