https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180330-00010005-bfj-soci

春になり、もう卒業シーズンも終わりましたが、埼玉大学では少し変わったイベントが開催されました。
「留年式」です。惜しくも単位を落とし、卒業できなかった人だけが参加できる「留年式」。
留年が決まった同大学の3名により、非公式で開催され、SNSを中心に話題を呼んでいます。

式は、学位記授与ならぬ「留年記授与」からはじまりました。授与の際は「おめでとうございました」ならぬ
「本学所定の過程を修められず留年したことを認め、ここに証します。残念でした」という言葉が添えられました。

また、無事卒業された方々から留年生へメッセージを送る「卒業生メッセージ」という辛そうな項目や、
散っていった単位に黙祷を捧げる「単位慰霊式」というプログラムまで……。
そのセンスをぜひ単位取得に使って欲しかったと言わんばかりのパワーワードがてんこ盛りです。

式は大学内の広場で行われ、題字も手書きにテープで貼り付けるという温かみのあるイベントとなりました。
当日集まったのは見学も含め80人前後。発起人である木曽大原さん(留年確定)の司会進行により
プログラムが進み、途中の出し物ではジャグリングサークル「Million Tricks」が登場。ボールを単位に見立てて
ジャグリングをし、失敗して落とすという場面もあったそうです。不吉すぎる…。人があつまり
「袴を着た卒業生が見学に来る」という微笑ましい光景も見られたそうです。
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留年式の運営は木曽さん含む3名。メンバーは全員留年が決まっており「読書ばかりしていて気づいたら留年していた」
というまきばの朝さん(美術&音響担当)「1年生の時から単位をとる方法がわからず家で狩り(モンハン)していたら
留年が決まっていた」というばぶるすらこさん(Twitter担当)が脇を固めました。最強の布陣です。

また、ばぶるすらこさんは留年生代表の予定でしたが、当日の式典はなぜか欠席するという
留年式らしい一幕もあったそうです。

発起人の木曽さんは「留年式に参加した、あるいは留年式の存在を知った留年生が少しでも前向きになれば嬉しいです。
また、留年に対して寛容な社会になることを願っています」と語ってくれました。

当日は80人前後が見学をし、シュールな雰囲気を楽しんだそう。こういう式を見ると留年もいいなと思えるような……?
来年は卒業式に出られるのか、出席者の今後が気になる式となりました。


手書きで書かれた「留年式」
https://lpt.c.yimg.jp/im_siggbyEkqU0umhTsmIwAKZc2gQ---x900-y675-q90-exp3h-pril/amd/20180330-00010005-bfj-000-view.jpg

留年式のプログラム。
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手作りの「留年記」。
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