https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180410/k10011397301000.html

8日、愛媛県今治市の刑務所から男の受刑者が逃走し、指名手配されている事件で、
男が潜伏していると見られる広島県尾道市の島では、空き巣や車上荒らしの被害が
相次いでいることが警察への取材でわかりました。警察は関連を調べるとともに、
10日も300人の態勢で捜索を続けています。

指名手配されているのは、愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場に盗みなどの罪で服役している
平尾龍磨受刑者(27)で、警察によりますと、身長が1メートル73センチぐらいの痩せ形で、
逃走時は黒い短髪、上下とも黒のジャージを着ていたということです。

警察などによりますと、8日午後6時ごろに刑務所から逃走したと見られ、その後、瀬戸内海を挟んだ
尾道市の向島で、平尾受刑者の靴と、乗り捨てたと見られる車が見つかりました。

警察は、島内に潜んでいる可能性が高いとみて捜索していますが、いまだ見つかっていません。

また、島内では、平尾受刑者の逃走後、現金などが盗まれる空き巣や車上荒らしの被害が数件、
相次いでいることが警察への取材でわかりました。

警察は関連を調べるとともに、10日も300人の態勢で、島を結ぶ橋の検問や、島内の捜索を
続けるなどして行方を捜査しています。

上川法相「心から深くおわび」

上川法務大臣は、閣議のあとの記者会見で、「国民に多大な迷惑をかけ、心から深くおわびする。
小さな子どもがいる家庭では登下校の際に不安を抱かせることになり、一刻も早く発見に努めたい」と述べました。

そのうえで、上川大臣は「開放的施設における処遇は、再犯防止に果たす役割が大変高いと評価しているが、
こうした事案が発生したので、今回の案件のみならず、全国の開放処遇の在り方についてしっかり
検討・検証し、確実な再発防止策を打ち出したい」と述べました。