来年10月22日に皇居・宮殿で行われる即位の礼の中心儀式「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」で皇太子さまが即位を宣言される舞台となる「高御座(たかみくら)」が17日、保管先の京都御所(京都市)で報道陣に公開された。新皇后となる皇太子妃雅子さまが立たれる「御帳台(みちょうだい)」とともに、今夏にも皇居内に移送され、修復作業が行われる。

 現在の高御座と御帳台は大正時代に製作され、平成2年11月の天皇陛下の即位の礼の後、京都御所内の紫宸殿で保管。陛下の譲位のご意向が発覚した直後の28年7月には、皇太子ご夫妻が長女の敬宮(としのみや)愛子さまとともに視察されている。

 麒麟や鳳凰(ほうおう)が描かれた黒の台座に朱色の欄干がめぐらされ、八角形の天蓋を円柱が支える高御座。天蓋の頂上と外周に計9羽の鳳凰が金色に輝き、紫色の帳の中には玉座(ぎょくざ)が据えられている。御帳台は高御座とほぼ同じ作りで一回り小さい。

 平成の即位の礼から27年余りが過ぎ、台座や欄干、天蓋を支える柱部分は色あせている様子が見て取れる。宮内庁によると、漆を塗り替えるなどして修復する。天蓋に付けられた金色の飾り金具にも劣化が確認され、他の部分も解体して移送後に詳しく調べる。


産経ニュース 2018.4.17 17:27
https://www.sankei.com/life/news/180417/lif1804170025-n1.html