防衛省は29日、関東沖で、海上自衛隊と英海軍が初の共同訓練をしたと発表した。防衛省は「海自の戦術技量の向上と英海軍との連携強化のため」としているが、北朝鮮へ圧力を示す狙いもあるとみられる。

 初の共同訓練は日英両政府が昨年12月の外務・防衛閣僚会合(2プラス2)で合意していた。防衛省によると、海自から護衛艦すずなみ、補給艦ときわ、P1哨戒機、潜水艦が、英海軍からフリゲート艦サザーランドが参加。27〜28日に対潜水艦訓練や洋上給油の手順確認などを行った。

 サザーランドは今月11日に米海軍横須賀基地に入港。英海軍は「目に見える形で北朝鮮に対する国際制裁への支援を示す」との声明を出し、洋上で違法に物資を積み替える北朝鮮の「瀬取り」を抑止するとしていた。

 瀬取り対策としては、海自と海上保安庁が東シナ海や日本海で警戒監視を実施。今後、オーストラリア軍とカナダ軍の哨戒機が沖縄県の米軍嘉手納基地を拠点に警戒監視を行う。(古城博隆)

洋上給油の手順を確認する補給艦ときわと英フリゲート艦サザーランド
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手前から護衛艦すずなみ、英海軍フリゲート艦サザーランド、補給艦ときわ
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