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 青森・黒石で現在、丘の上にある「気になる木」が地元民の注目を集めている。(弘前経済新聞)

 「気になる木」は、黒石の中心市街から国道102号線を十和田・八甲田方面に行く途中の右手に見える丘の上に立っている。国道からは浅瀬石川が間にあり、切り立った崖のような丘にあることから、木のある場所にたどり着くには東北自動車道・黒石ICまで戻り、迂回(うかい)する必要がある。

 木は約10メートルの高さで周囲にはリンゴ農園が広がる。形は上を指している矢印のように見え、「男のマーク」や「イカ」「おでん」に見えるといった声もある。

 「気になる木」は、近くのリンゴ農家・種市邦義さんのせん定によるもの。リンゴ農家を40年以上営む種市さんによると「木はいつからあるかはわからないが、リンゴ台風の時にはあり、暴風にも耐えた」という。

 せん定をしたのは10数年前と種市さん。「木の枝が日光を遮り始めたことと農道の行き来に邪魔になり始めたことから切ることした。枝を全部切り落としてしまうと木がかわいそうに思い、頭の部分だけせん定はしなかった」と話す。「あとでせん定しようと考えていた」とも。

 種市さんはリンゴの枝切り用ハサミを使ってせん定したと振り返る。「丘の上の一本杉ということもあり日当たりがよく生育するには環境がいい。リンゴのせん定ハサミを使って丁寧に切ったせいかもしれないが、枝の再生が早く、頭の部分をせん定する前に『おがって』(津軽弁で「成長」)しまい、せん定しにくくなった」と笑顔を見せる。

 木の写真を見た人からは「新種なのでは」「接ぎ木の技術がすごいかもしれない」といった推測があったが、「ただの一本杉」と明かす種市さん。「注目されるのはうれしい。今のうちにしめ縄をしてさい銭箱でも置いておこうか」と笑う。

 近くにある黒石観光りんご園(黒石市浅瀬石龍ノ口)の佐藤国雄さんによると、観光で訪れる人の中には「気になる」と注目はする人も過去にはいたというが、杉の木であることを伝えると関心は無くなっていたという。

 佐藤さんは「私たちリンゴ農家はいつも見ているので珍しくはないが、知らない人が見ると確かにおもしろい形をしているかもしれない」と笑顔を見せる。

5/9(水) 19:22
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