http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20180515/1050002553.html

05月15日 08時09分
国宝に指定されている神奈川県鎌倉市の大仏は、詳しい調査の結果、潮風などがさびの原因になっていると考えられるとして、大仏のある寺ではさびなどを防ぐ対策にいかしたいとしています。

およそ800年前に造られ国宝に指定されている鎌倉市の高徳院の大仏は、汚れやさびが目立ったため、寺はおととし、2か月にわたって拝観を中止して清掃するとともに汚れやさびの実態や原因を専門家に委ねて調べました。
その結果がこのほどまとまったもので、人が入れる大仏の内部には100か所以上、ガムがこびりついていたということです。
また、さびについては、大仏の金属の成分を分析した結果、海からの潮風やはとのふん、それに汚染された大気が原因と考えられるということです。
さらに、飛んでくる砂の影響でさびが進んでいくこともわかったということです。
高徳院の佐藤孝雄住職は、「さびや汚れができるメカニズムがわかったので、今後、防ぐ対策の道筋が開けてきたと思います。保存に向けて、ひとつの指針ができたことが大きな成果です」と話していました。