https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180518-00000029-asahi-soci

水俣病の原因企業チッソの後藤舜吉社長(83)が、1日の水俣病犠牲者慰霊式後に行った
「救済は終わっている」との発言を撤回した。患者団体などでつくる水俣病被害者・支援者連絡会が
発言撤回と辞任を求めていたことに対し、18日、社長名の文書で回答した。

熊本県水俣市のチッソ水俣本部で、連絡会の坂本龍虹副代表らに対し、水俣本部の新井次郎・事務部長が文書を読み上げた。

文書では、おわびに触れたうえで、発言について、水俣病被害者救済法(特措法)に基づく救済措置対象者の判定が
終了したとの環境省の発表があったことなどをもって、「一定の区切りがついていることを申し上げた」と説明。

また、「言葉足らずによりこのような事態となりましたことを深く反省」するとし、「『救済の終了』を始めとする皆様に
不安と不快の念を与えてしまいました発言を撤回をいたします」と明記した。辞任要求については、新井氏が
「社長は責任を全うするために続ける」と応じない方針を口頭で伝えた。

後藤氏は慰霊式後の記者団との質疑の中で、特措法に盛り込まれた事業子会社JNC株の売却要件の一つである
「救済の終了」をめぐり、「異論はあるかもしれないが、私としては救済は終わっている」と語っていた。